調理中も手や調理器具を
こまめに洗いましょう
ある調査結果によると、自分や同居家族に
食中毒の経験がある人は約18%、
そのうち3割ほどが家での調理が原因と
回答しています。
食中毒は家庭でも起きます。
台所の衛生管理を見直しましょう。
最近は、生産や流通時の衛生管理が
厳しくなっているためか、
「買ってきた食品は安全」と思い込みがちです。
しかし食中毒を起こす細菌は、
私たちが購入した食品に最初から
付いているものと認識し、
注意して食品を取り扱ったほうが安全です。
食中毒対策は、細菌を
「つけない」「ふやさない」「やっつける」が基本です。
細菌をつけないためには、手、食材、調理器具を
よく洗うことが基本です。
調理を始める前はもちろん、
肉や魚、卵を扱ったり、
ペットやスマートフォンなどに触れたりしたら
そのつど石けんと流水で手洗いします。
特に指先や手の甲、しわの部分は
汚れが残りやすいので丁寧に洗いましょう。
包丁やまな板も調理中こまめに洗いましょう。
肉、魚、野菜用まな板を別々に揃えていると更に安心です。
忘れがちなのがスポンジです。
使用した後は流水下でもみ洗いし、
水けを絞って乾燥させます。
冷蔵・冷凍食品を購入したら
すぐに冷蔵・冷凍庫で保管
細菌を増やさないためには、冷蔵・冷凍食品を
購入後、できるだけ早く冷蔵・冷凍庫へ。
細菌の繁殖を防ぐ温度は10℃以下といわれていますが、
冷蔵庫の扉を何度も開け閉めしたり、
長い時間開けていると
庫内の温度が10℃を上回ります。
しかも、一旦上がってしまうと、
庫内の温度はなかなか下がらず
その間に細菌が繁殖する可能性が出てきます。
出し入れする回数の多いものは取り出しやすい場所に
まとめて入れるなどの工夫で
扉の開閉回数を減らすとともに、
さっと取り出して、開けている時間を
短くするようにしましょう。
冷凍した食品を解凍する場合は、
冷蔵庫に入れるか、
電子レンジの解凍モードを使います。
室温による自然解凍は、溶ける前に
表面部の温度が上がって細菌が増える
おそれがあるので避けます。
中までムラなくしっかりと火を通して
多くの菌は十分に加熱すれば死滅させることができます。
加熱の目安は中心部を75℃で1分以上です。
電子レンジで加熱する場合は
途中で置き方を変えるなどして
加熱する箇所がかたよらないようにします。
冷蔵庫で保存していた料理を食べるときには
もう一度加熱するようにしましょう。
下痢や嘔吐、腹痛など
食中毒が疑われる症状が現れた場合は
ただちに医療機関を受診することが大切です。
なお、食中毒についてわからないことがあれば
薬剤師に気軽にご相談ください。