紫外線による日焼けや光線過敏症
この季節、皮膚の炎症の原因となる
紫外線量や汗をかく機会が多くなります。
また、登山やキャンプなどで
草木に触れてかぶれることもあります。
小さな子どもにあせもができやすくなるのも
夏の時期です。
紫外線による代表的な皮膚トラブルといえば
日焼けが挙げられます。
強い紫外線によって皮膚がやけどを
起こしている状態で、
医学的には日光皮膚炎といいます。
ひどい日焼けは、まず保冷剤などで
冷やすことが大切です。
強い痛みがあったり、水ぶくれが
できている場合は、感染症を引き起こす
ことがあるので早めに
皮膚科を受診してください。
紫外線に当たって起こる光線過敏症も
この時期、注意が必要な皮膚トラブルです。
一部の降圧剤や利尿剤などによる
薬剤性光線過敏症も見られます。
飲み薬や貼り薬を使いはじめたあと、
顔や腕、首周りなど紫外線が当たった皮膚に
かゆみを伴う発疹ができたり、
かゆみが生じたりします。
原因となっている薬剤を中止するとともに、
しばらく患部に紫外線が当たらないようにします。
金属や植物による接触性皮膚炎も増加
普段は金属製のアクセサリーをつけていても
なんともないのに、夏だけ
かぶれる人がいます。
これはアクセサリーなどに含まれる
かぶれを起こしやすい成分が
汗によって溶け出すためで、
接触性皮膚炎といいます。
金属だけでなく、革製の腕時計バンド、
ベルト、カバンなどでも起こります。
また、植物による接触性皮膚炎も増加します。
植物に触れた手で顔などに触れると、
そこに飛び火してかゆみが生じることもあります。
かゆみやかぶれがあると、
つい掻いてしまいますが、皮膚を傷つけ、
皮膚トラブルを悪化させることがあります。
患部にさわらずに、なるべく早く受診しましょう。
あせも対策の基本は皮膚を清潔に
汗の出口がさまざまな理由により詰まって、
汗が蒸発できなくなり、
炎症を起こすのがあせもです。
汗を多くかく人ほどなりやすく、
大人より子どもに多く発症します。
首やわきの下、肘の内側や膝の裏側など、
皮膚と皮膚、あるいは皮膚と衣服が
触れ合うところにできやすいのが特徴です。
あせもを放っておくと細菌が入り、
膿むことがあります。
このような状態にならないためには
こまめに汗を拭き、肌を清潔にすることが大切です。
入浴後、市販の軟膏をつけるのもよい方法です。
症状が治まらない、ひどくなるといった時は
皮膚科を受診しましょう。
気になる皮膚のトラブルがあるときは
気軽に薬剤師にご相談ください。